MASTER KEATON

大人の知的サスペンス・ヒューマンドラマ漫画の名作!!!
MASTER KEATON(マスター キートン)
勝鹿北星・長崎尚志 脚本/浦沢直樹 作/小学館 ビッグコミックススペシャル

外出自粛中のため、久しぶりに全12巻(完全版)+1(Reマスター)を読んでしまいました。

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日本と英国のハーフ、オックスフォード大学卒の考古学者であり、元SAS(イギリス陸軍特殊空挺部隊)、ロイズの保険調査員(探偵)という異色の経歴を持つ平賀=キートン・太一が、世界を股にかけて様々な事件を解決していく物語です。

ヨーロッパの歴史が学べます。ただ、1990年前後に連載されていたため、今読むと、ソ連の崩壊や東西ドイツの統一などは、遠い記憶になっていることもありました。

ですが、人間の悩み、苦しみ、不安、希望、などなどは、時代が変わっても変わらないのだなとあらためて感じました。

元SASという設定から、戦争関連のストーリーも多いです。遠い国の出来事として関心を持っていませんでしたが、戦争は悲劇しか生み出さない、避けなければならない人間の罪だなと考えさせられます。

読み応えのあるストーリーばかりですが、私が一番好きなのは、完全版3巻に収録されている「喜びの壁」というお話です。

 
「喜びの壁」と呼ばれる、修道院遺跡の調査を依頼されたキートン。
遺跡自体には考古学的価値はありませんでしたが、何故か心安らぐ場所であり、たった一人で保存運動をしている男性が言う、5月3日に起きるという奇跡を待つことになります。

「喜びの壁」の傍らで瞑想の日々を送っていたという故ライアン師が、妻を亡くし、妻への愛に疑問を持つ男性に伝えた「人間はひとりひとりが孤島だ」という言葉。
友達の理不尽な振る舞いが許せずに「ぼくはひとりぼっちだ!」と叫ぶ家出少年に、「それは素晴らしい悟りだ。それを知っていれば、誰だって許せる」と諭す男性。
突き放すようでいて、愛が伝わってくる言葉たちがとても印象的なんです。

5月3日には、なぜか動物たちも壁のまわりに集まって来ます。
そして奇跡のとき。人間がわかり合えるなんて幻想にすぎない。人は一生自分の中の宇宙から抜け出せない、と達観することもできる。
でも、あるできごとを目の当たりにして、今この瞬間だけは、自分の宇宙を抜け出して、そこにいるすべての生き物が同じことを感じることもできる、それこそが奇跡なんだ、と教えてくれます。

マスターキートンには、人生の達人(マスター)になるためのヒントが、たくさんちりばめられています。知的好奇心と「学ぶ」ことの大切さもわかります。特に40代以上の大人に読んでいただきたい本ですね。

本紹介のシリーズは、何だか漫画が多くなりそうですが(^^;
お付き合いくださると嬉しいです!

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